数が減るごとに、”乗れてる”と思うことも減り、臆病になり、正直気持ちも遠ざかっていっていた。
それでも、バインディングのラチェットを閉めて、雪が降ったばかりの斜面に立つと、毎回胸が高鳴る。
正面のバーンをチェックして、両サイドにはまだパウダーは残っているか。
サイドで遊びながらいくか、そのまま降りてスピード感を楽しむか。
ツリーに行ってみようとはもうほとんど思わないけど、それでもツリーの中はありそうかどうか 一応。
それらのことを瞬時に確認する。
今日は、そこにユウジがいた。
一緒に滑るのは7年ぶり。
私は誰かの後ろを追いかけて滑るのが好き。
だから、いろんな人の滑り方をなんとなく覚えている。
今日は、ユウジの後ろを追いかけていて、ああ、そうだった、この人の滑り方はスケーターっぽいんだった。
そうだった。準備運動なしで突っ込む人だった 笑
そうだった、迂闊についていくと後悔することがあるんだった。
そして、今日もやっぱり後悔 笑。
そうやって、10年以上前の色んなことを思い出した。
ここにあんな人や、こんな人がいたなって。
何本もの映画を見てるみたいに、思い出した。
途中で、子連れのニャンコにあった。
子供たちもゲレンデ脇で遊ぶスノーボーダーのママにしっかりついて行って、
bumpでジャンプしたり、すっ転んだり、可愛かった。
時は経ったなあ、という想いと、変わってないなあ。という想い。
奇跡的な偶然で、まだ同じ場所にいて、一緒に滑れること。
嬉しいし、ありがたい。
そして、帰りがけRedを滑っているときだった。
ユウジが、”いつもんとこ通っておりよ。”と言った。
7年も一緒に滑ってないのに、”いつもんとこ”とさらっというユウジもすごいが、
”いつもんとこ”と言われ、ああ、そこか。ってすぐにわかる自分にも驚いた。
Tree fort近く、ちょっかって、そのスピードのまま左サイドでジャンプ、からの落下系の段差、からのアップ系のジャンプと、、ナチュラルヒットが連続しているライン。
私はこのラインで、たくさんの背中を見てきた。
その背中にたくさん感動した。
勇気をもらった。
楽しい!って思った。
仲間ってサイコーだって思った。
スノーボード サイコーだって思った。
もちろん、このラインだけじゃない。
この山のいたるところに、たくさんの”瞬間”が散りばめられていて、
きっかけさえあれば、すぐに思い出すことができる。
20代、大して上手くもないのに、スノーボードに明け暮れた日々。
この歳になって、あのとき何か資格でも取ってれば、、、と思うこともないでもない。
それでも、あのときに出会った人たちや、共有した時間や、感じたこと、
-人は人と対話して、時間を共有して、濃密に関わってこそ、得られる光がある。-
それでも、あのときに出会った人たちや、共有した時間や、感じたこと、
-人は人と対話して、時間を共有して、濃密に関わってこそ、得られる光がある。-
これは、私の人生の大きな大きな財産。
心が迷ったとき、いつも戻ってこれる場所。
Whistler
またいつか、一緒に滑れたらいいね。
0 件のコメント:
コメントを投稿