ここらで、在住だから感じるリアルなレポートを書いてみたいと思います。
カナダの感染者数は今日現在で3万人ですが、カナダといっても広いので、感染者数の80%はカナダ東部に集中しています。
アジア人口も多い西の玄関口であるBC州の感染者数が多くてもおかしくないのですが、
今のところ急増や医療崩壊は免れています。
その理由は、東部よりも春休みが2週間遅く人の移動が少なかったこと、国境封鎖や行動制限を早く取り入れられたことが幸いしたのではとのこと。
縦軸:人口100万人あたりの感染者数 横軸:感染者2名以降からの日数 |
上のチャートのカナダ版 |
今の所、一日あたりの新規感染者は30−50名程度で、総感染者数のうちの60%がすでに回復しているという状態です。(総感染者数:1618名 入院:120名(内56名ICU) 回復:966名 死亡:78名)
亡くなられた方の1%は40代、残りの99%は60歳以上で、さらに75%が80歳以上とのことです。
病院の稼働率は50%を切っていて、病院のキャパシティーはまだゆとりがありそうです。(BC州はいくつかの大きな病院をCovid19専門にして対応しています。)
今起こっているクラスターケースの多くが老人ホームと刑務所です。(引用:BCCDC Covid Dataより)
そうなんです、悪くないんです。
BC州はヨーロッパやNYのような状況ではありません。
そして、今日、保健大臣のDixさんと公共衛生のトップドクターBonney Henryさんの会見で、BC州の現状と予測という会見がありました。
現状では「カーブが下降している兆候がある」という発言があり、
医学&科学的見地から見ると、ここでCovid以前の行動に戻るとカーブがスパイクし始めるが(赤線)、このまま行動制限を続けると5月の中旬にかけてカーブが収まっていくだろうとのことでした。
図を見ると、30〜40%行動制限を緩めても5月半ばから終わりにかけて落ち着いていくという感じですね。(←わたしの理解ではということになります)
だからといって、Social Distancing(人との距離を2m以上空ける)や具合が悪い時には自宅にこもる、不要不急の外出は避けるという行動制限が緩められるわけではないと強調していましたが、BC州在住にとっては明るい兆しです。
このDixさんとDr.Bonnie Henryはここ40日くらい月〜土で感染者数のアップデート会見を行っています。
なので、BC州在住者にとってみたら3時のおなじみの顔かと思いますが、
今日の会見でDixさんが今までになく熱弁していましたね。
「みなさんが行動制限を頑張ったからこそ私達は今この現状にある。
こういった行動制限で、みなさんがどんな犠牲をしいられているか。
それでも、行動制限を守り、ここまでこれたのは、不眠不休で頑張っている医療関係者、州知事および各行政の責任者、そしてあなたや近所の人達、みなさんのおかげです。感謝を申し上げたい。」
と力強く言っているのを聞いてなんだか涙が出そうになってしまった。
Dr.Bonnie Henryも毎回冷静でありながら、優しい口調なので、定例会見を聞いていても凹んだり、嫌な気持ちになることがなかった。
人々のメンタル状態やスニッチ(告げ口:人が人の行動を指摘して制するようなネガティブな状態)が横行していることをわかっていながら、優しい口調で
「他者への親切と思いやりの気持ちを忘れずに。そして散歩や自転車に乗って気分転換することはメンタルにとっても大切なこと」と毎日語りかけてくれていたことが癒やされた。
BC州に暮らしててよかった。
今日の会見でも学校の再開についての発言があり、
子供の学校からも、「数週間で学校に戻れるかもしれないが」というような文面が先生から届いたりしているので、5月あたりからなにかしらの規制緩和が段階的に行われていく兆しがあります。
今日の感じだと、まずはCovid19の影響で延期されていた手術から段階的に制限解除されていく感じがしました。
すべてはこの2週間次第なので、手放しでヤッター!とは思わない。
これからも、飛行機を使うような旅行などはしばらく行けないし、
Social Distancingや、在宅勤務、オンラインミーティングなどで人に近づかないようにすることは変わらないと言っていたので、それは全然そのまま継続されるでしょう。
コレ読んでくれているBC在住の方、気を緩めずこのまま頑張りましょう!
このがらっと変わった新しい習慣に慣れつつある私達人間も、
おそらく行動が元に戻るまでは怪我のリハビリみたいにおっかなびっくり徐々に戻っていくような気がするんですがどうなのかな。
余談且つ主観ですが、
私的には、ワクチンができたとしても、じゃあそれ打つか?と言われると、
そんなできたばかりのワクチンなんて安全性もわからないし悩んじゃうなーというのもあるし、きっとCovid19とは共存していくんだろうなと思ってます。
それとね、日本の政策がだめとか緩いとか、いろいろ批判的なニュースを見ますが、
私は日本すごい頑張っていると思います。
今日の会見でも日本がデータに出てきたけど、2月からコロナと共存しているのになんとか低位置での横ばいで、ずっと保ってきて、人口に対する死者数も少ない。
日本人の清潔好きや、靴脱ぎ文化、マスク文化も貢献している部分あるんじゃないかなと思います。
批判疲れちゃうから、自分がやるべきこと、淡々とやっていきましょー!