時たま空を横切るすじ状の雲
香りたつコーヒーの湯気
清流のせせらぎ
岩の上であぐらをかいて、一息。
熱くなった身体が冷めないうちに
淹れたてのコーヒーと一緒に、
そこに存在するきもちいいもの全部を、身体に運ぶ。
標高2300mの日本屈指の紅葉の名所、上高地 涸沢。
最高のタイミングで、最高のお天気に、最高の仲間と、
お山の衣替えに立ち会うことができたよ。
冬前のこのほんの一瞬の’紅葉’というできごとに、
心が見事に奪われてしまって、しかたない。
真っ赤に燃えるナナカマドは、七回かまどに入れてもなお燃え残る、木材として優秀な木だという。
しかし、その女性的な細い幹に、そんな力強さがあると、
推し知ることは容易ではない。
夏の間は眩しいほど生命力あふれる緑だった木々は、
赤、黄色、緑、茶色に、衣替えをして、
今は、溢れるような力強い生命力ではなく、
どこか人の心をほっとさせてくれるような、
おじいちゃん、おばあちゃんの優しさみたいなものを感じるのはなぜだろう。
生から死までの、
すべての顔を合わせ持つ自然という大いなる命の寛容さに、
言葉にならないもので、ただただ胸がいっぱいになるばかりであります。
緑、黄色、赤、茶色そして青い空
これが私たちの暮らす星、地球の、雄大な山のEarth Color。
お山の絵の具なんだね。
悠久の流れの中で絶えず変化し続ける、大自然と呼ばれる命の移ろいは、はかなく、また優雅。
都会暮らしでちょっと忘れていたけど、
自分もこの大自然の一部、いや、そのものなんだと思い出した瞬間に、
やっぱりとてもうれしくなったよ。
さて、今回わたしは上高地から涸沢を経て、登山者達が憧れを抱くという北アルプス槍・穂高連峰のテント4泊5日の縦走にいってきました。
涸沢を出てからの縦走は、忘れられない人生の一ページとなりました。
ええっと、怖かったよーっていう意味で!
それもまたupするんでよかったらお付き合い下さいませ。
0 件のコメント:
コメントを投稿