バケツをひっくり返したような大雨
雷鳴がとどろき、稲妻が走る。
子供達は、口角を下げながら少し不安そうな顔で、おへそにぎゅっと手を当てる。
雨足はやむどころか、夜更けにかけて強まり、そのまま止むことなく、
朝を連れてきたのは太陽の光ではなく、雨音だった。
いつものSquamishの10月。
1週間降り続く雨、その間の、つかの間の晴れ。
強い雨のおかげで、木々の葉は落ち、
雲の間からところどころに見える山々の天辺は、もう真っ白だった。
冬の景色や空気が一瞬頭によみがえり、そして雲の中へと消えていく。
明日からまたずっと雨。
次の晴れ間には、また冬が濃くなって、息が白くなっていく。
長い長いカナダの冬、はじまりはじまり。
心は暖かくいたしましょう。